カウンセリングを実務で行う中で、婚活でよくある相談をまとめて掲載しました。
婚活の悩みといっても、それぞれで、状況によってベストな解決策も変わってきます。それぞれの状況や課題、目標に合わせた解決策や事例を知ることで、婚活成功への一助になるはずです。
婚活でよくある悩み・解決策を公認心理師がご紹介!
悩み1位 その場は盛り上がったのに連絡が…
解決策:聞くスキルトレーニング、自己紹介フレーム・雑談力アップテクニックを学習する
得られる結果:好印象ゲット、連絡継続率アップ、雑談に悩まない
お見合いや婚活パーティー、合コンでは盛り上がったのに、その後連絡が一切なかったり、あったとしても一往復程度のやりとりで素っ気なく終わってしまったりする経験ってありますよね。その時、盛り上がったのだから、「もっと仲を深めたい」「もっと距離を縮めたい」と考えますよね。
このようなお悩みは圧倒的に多いです。
出会いの場で、相手が本当に楽しんでいるのかどうかを判断するためには、お相手の口数に注目することを心がけましょう。
その場を楽しんでいる人、安心している人は、話し役になりたい傾向が強いので、どちらかが一方的に喋っているというシチュエーションでは、相手は大半のところ楽しめていません。
特に相手が女性の場合は、その場を楽しめていなくても、場の空気を考え、「笑顔で話を聞く演技」をしていることもしばしばです。
ですから、その場で会話を楽しみ、今後もやり取りを続けてもらえるようにするには、自分ばかり喋るのではなく、
できるだけ聞き役に徹し、相手が気持ちよくお話を終えられるよう、そんな状況や答えやすい質問をすること
がコツです。
特に婚活パーティーでは、トーク時間が数分とあまりないので、「これだけは聞きたい!」という簡単に答えられそうな質問をいくつか事前にピックアップしておきましょう。
悩み2位 緊張してしまう…
解決策:プロ心理カウンセラーが実践している聞く力アップ講座
得られる結果:緊張をコミュニケーションに活用できる、婚活の場で自由にふるまえる、自由にふるまっているのに相手と親密になれる
友達や職場の同僚であれば普通に話せるのに、婚活となると、異性を意識しすぎて緊張してしまう・・・
では、なぜこのようなことが起こってしまうのか・・・。
婚活の出会いの場は、ほとんどの人が人生でめったに経験しない、次の二つの要素がある特殊な場です。
- 制限時間のある一期一会の場であり、不自然なほど早急に親密な関係を築く必要がある
- コミュニケーションのテーマが3角関係ではなく直線関係になりやすい
以上の理由が、人間であれば誰もが心の奥底に秘めている「見捨てられる恐怖」を刺激して、発作を起こさせます。発作が起こると、緊張・焦り・あがり症などが出現し、普段のあなたらしさを発揮できなくなってしまうのです。
実はこの婚活の場の特殊性は、プロ心理カウンセラーが新規のクライエントと初めてお会いする「初回カウンセリング」ととても良く似ているのです。
初回カウンセリングの特殊性は以下の2つです。
- 制限時間の中で、初対面のクライエントが、現在の悩みだけでなく、家族状況や生まれてからどのように生活してきたのかというとてもパーソナルな情報をすべて話せるほどの信頼関係を築く必要であること
- こんな私のことをどう思いますか?いいですか?だめですか?
この特殊性①に対応するために、プロ心理カウンセラーは短時間で深い信頼関係をむすぶための技法を絶えず学び実践しています。
特殊性②について説明します。
あなたは、出会ってからとても日が浅い友達や職場の同僚との間で、「私のことどう思う?いい?だめ?」と質問することはありますか?
おそらくないと思います。これらの問いは「見捨てられ恐怖」に直結するので通常はなされないのです。
本来、人間関係がどのように構築されていくかというと、趣味や業務などにともに取り組んでいくうちに自然と相手の人となりがわかっていくのです。この関係性にはAさんとBさんのほかに、趣味や業務などのテーマが間に加わって、3角形になります。
しかし、制限時間内で一生のパートナーを見つける婚活の場では、相手がこちらのことをどう思っているかばかりが気になり、「私のことどう思う?好き?嫌い?」で頭の中が占領されてしまいます。こうなると「見捨てられ不安」が活性化しやすく発作となってしまって、会話どころではなくなってしまうのです。
この特殊性②に対応するために、最近の婚活の場は、料理婚活、野球観戦婚活、ペット好き限定婚活、アニメ○○好き限定婚活など、AさんとBさんの間に、お互いが興味関心のあるものをはさみ込んだイベントが増えていますので、会話だけの婚活の場が緊張してしまう人はそうしたイベントを利用してみるのもよいでしょう。
会話だけのイベントに参加予定の方も、安心してください。婚活の場の特殊性を学び、その特殊性に対応できるコミュニケーションの秘訣を学び実践することによって、あなたの緊張の悩みは解決できます。
悩み3位 結果が伴わないことでの意気消沈
解決策:一人で婚活しない。婚活でのショックは専門家に話す機会を確保する。
得られる結果:落ち込みのループにはまらない。婚活成功の確率が最大限になる。
出会いの場にもたくさん参加し、連絡もマメ、女性への気遣いも自分なりには頑張っているにも関わらず、どうしても女性との発展が望めず、終わってしまうパターン。
端的に言うと「友達以上恋人未満」どまりです。
結果が伴わないことを自分自身のせいにして落ち込んでしまうかもしれません。
白黒つけようとして相手に気持ちをたずねたら「あなたとは結婚を前提としたお付き合いはできない」と言われたりしたのならなおさら落ち込んでしまうでしょう。
自分自身の魅力がないせいだ。もう私には無理なのかもと婚活を諦めてしまうかもしれません。

婚活がうまくいかないのは、あなたのせいではなくて、相手のせいである場合も多いのです。
びっくりするのが、そもそも異性に結婚する気がなかったというものです。
お見合い・婚活パーティー・婚活サイト経由なのにそんなことをあるのかと疑問に思われるかもしれませんが、本当にあるのです。
本当は趣味や仕事に打ち込みたいのに、実家の親が口うるさいから、アリバイ的にお見合いしたり、婚活パーティーに参加したり、婚活サイトに登録したりということはあるのです。
アリバイ的に参加・登録して、実際会ってみたけど、そんなにいい人じゃなかったと報告すれば、親の口うるさいのが減るからです。親は婚活したらとはいっても、子本人が好きになれそうもない相手と結婚させようとまではおもいませんからね。
でもこういう真実は相手は話してくれません。ですから、自分自身の魅力のなさだと落ち込む必要はありません。
ですから、婚活がうまくいかなかったら、それはあなたのせいではなく相手のせいだと考えましょう。
悩み4位 周囲と比較して意気消沈
解決策:自分自身と仲良くなるための心理学を学ぶ
得られる結果:自分自身に対して否定や批判が湧いてこないので、何事にもチャレンジすることを、またそれを継続することが可能になる。
例えば、婚活パーティーに参加すると、自分だけが参加するのではなく、男女共にある程度まとまった人数が参加します。
慣れている人もいれば、はじめての方もいますよね。
その中には、外見的魅力があるイケメンもいれば、思いもよらないハイステータスな男性参加者がいたりします。もちろん、逆もしかりです。他の参加者と自分を比較しなければ、全く問題ないのですが、最初は結構緊張している人や周りの人に圧倒されてしまうという人が多いです。
結果、何度か参加してみたものの、その雰囲気に馴染めず、婚活パーティーを楽しむどころか、気後れや意気消沈してしまう方も多くいらっしゃいますよね。「早く帰りたい」「なんでこんなところに来てしまったのだろう」と、婚活パーティー中にもネガティブな気持ちに支配され、婚活そのものに対して心が折れてしまうこともあるでしょう。
これは、心の根底にある「見捨てられる恐怖」のいくつかの種類のうちの『神から見捨てられた恐怖』がトリガーになった発作といえます。どうして、自分はルックスやお金に恵まれなかったのだろう、こんな自分は生まれてきた価値もない。などと自分で自分自身のことをボコボコにしてしまいます。
このような状態の方に「自分と他人とを比較することを止めよう」とアドバイスしても意味はありません。そんなことはわかっているよ、その方法を教えてくれよと怒りをかってしまうだけです。
このように自分と他人を比較して発作が起こってしまう方に共通していることがあります。
それは自分自身と仲が悪いということです。
自分自身と敵対するスタンス、自分自身を裁いて罰するスタンスを卒業して自分自身と仲良くなるということを目指してもらいます。
自分自身と仲良くなることで他社と比較して意気消沈する悩みは解決できます。
婚活でのお悩み相談具体例
相談内容
婚活パーティーで出会った女性から「あなたの性格はおかしい」と言われて、本当におかしいなら治したい。(Aさん 28歳 男性 会社員)
お話をお伺いすると、おかしいのはAさんでなくて女性の方でした。その女性は気分のアップダウンが激しいキレやすい方でした。
Aさんはそんな女性の言ったことを真に受けて落ち込んでいらっしゃったのです。理由は、Aさんは怒ることができず、すべての原因は自分自身のせいだととらえてしまう方だったのです。Aさんは幼少期から空手を習っていて、外見からAさんが怒ることができないようには見えません。
怒れないようになってしまった原因はAさんの幼少期にありました。
幼少期のAさんとAさんの母親との関係にありました。
Aさんの母親はAさんの父親の悪口をAさんに毎日のように聞かせていて、Aさんはあたかも母親のカウンセラーのような役割を幼少期からずっと果たしていたのです。実は8歳くらいまでの子どもは、周りが幸せだと自分のおかげ、周りが不幸だと自分のせいだと思い込む特性があるのです。これは理屈やロジックを超えます。
この特性があると、いくら相手に非があっても、自分が悪いと考えて、自分を責め続けてしまいます。その悩みで彼の自由な時間が奪われてしまっていました。さらにAさんのようにその特性があることに母親とのこじれた関係性があると、自分軸で生きるのではなく他人軸で生きることが固定されてしまいます。どんな時でも自分より他人を優先して、自分自身のための人生を生きることができなくなってしまうのです。
心理師からのマンツーマンカウンセリング・レッスンで前進!
そこでAさんには、Aさんご自身にやさしくなれるセルフトークのスキルを学んで実践していただきました。繰り返し練習し、習得した結果、自分自身を責めて悩む時間が激減しました。そして自分軸で生きられるようになりました。
これらの効果がまず現れたのは会社の人間関係でした。それまでは、自分の仕事が定時までに終わっていても、誰かが残業していると、その人に合わせて退社しないという他人軸の生活でした。それが、自分自身の業務が終了していたら退社する自分軸の生活を送れるようになったのです。
Aさんは退社後の自由時間を英会話という自己投資に使うことにしました。また、他人軸であることで奪われていた時間が、自分軸になることによって浪費しなくなったので、仕事のスピードアップが実現し、Aさんがリーダーを務めていたチームが業績アップしました。
さらに自分自身にやさしくするセルフトークのスキルが磨かれたので、不安や心配で立ち止まってしまうことがなくなり、いろんなことにチャレンジするようになりました。その結果、当初在籍していた企業より、より良い条件の一流企業にご栄転されました。
婚活については、英会話で出会った女性の方と親密になりお付き合いされることになったということで、婚活も成功されました。